【第四話】クローン病患者の入院編 | 絶食生活

前回の【第3話】の社会人1年目編では新しい生活による環境の変化や、新しい事を覚える必要性がある新社会人の苦しみや突然発生した謎の症状をご紹介した。今回はそんな第3話の続きである社会人2年目編をお届けしたい。

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社会人編

激動の社会人生活2年目

発覚したクローン病

徐々に仕事を理解し始め、ようやく会社に貢献できるようになり始めた2年目の秋にまた突然体調が悪化した。寝ている時や仕事帰りにお腹が痛くなりトイレに駆け込む事が増え始めた。今までもお腹が痛い時が何度かあったが、しばらくすれば落ち着く事が多かったので今回も「また来たか。」程度に思っていた。

しかし今回の腹痛や下痢は1ヶ月経っても治らなかった。お腹が冷えているのかと、何枚も布団を重ねて寝たがお腹の冷えのような痛みは消えることはなかった。流石に何かおかしいと思い、一度近くの総合病院で診てもらう事にした。医者に今までの症状を伝えるとやはり疑っていた『クローン病や潰瘍性大腸炎』の可能性が高い事を伝えられる。血液検査の結果もふまえて、翌週に大腸内視鏡検査をする事になった。

 

ふぉっくす
クローン病の腹痛って普通の腹痛と違うの?
そにっく
うん。違うよ。膨張感と何かでずっと押されているような痛みが襲ってくるよ。

 

会社に病院に行くまでの経緯や診察での『クローン病や潰瘍性大腸炎』の可能性が高い事を伝えると、二つ返事で検査日に休む事を許可してくれた。そして検査当日にニフレックを飲み、腸の中を空っぽにした。検査医に着替えるとしばらくして検査室に呼ばれた。血圧を測られたが、緊張していたのかいつもより高い数値が出た。今まで緑内障や前立腺肥大になった事はないか聞かれ、「無いです。」と答えると、腸の動きを抑える為の注射を打たれた。

横になりカメラが入ってくる。気持ち悪さや違和感を覚えながらも検査は進んでいく。カメラに写るものがモニターに表示されるのだが、それを見る余裕もなかった。そうして必死に耐える事1時間ちょっとで検査は終わった。

検査後にすぐ担当医から大腸と小腸の繋ぎ目付近に強い潰瘍があると言われた。潰瘍の一部を取り生理検査に出すが、潰瘍の形や痔の有無からおそらくクローン病でしょうと告げられた。病名が確定した時はきっとショックを受けるものだと予想していた。しかし予想に反して相当の覚悟ができていたのか思ったよりもショックを受ける事はなかった。クローン病について調べれば調べるほどに自分の症状に当てはまっていたからだ。

ふぉっくす
日本でどれくらいの人がクローン病に罹っているの?
そにっく
現在約4万人と言われているよ。

スムーズに終わらせた入院準備

すぐに担当の医師と入院の準備を進めた。とても丁寧な担当医に当たったおかげで入院までに必要な準備はスムーズに終える事ができた。難病の申請を最初にしておかないと高額な費用を負担しなければならなくなる。本当はすぐにでも入院すべき状態だったが、入院前に検便を提出し、生理検査の結果が出た後に医師から臨床調査個人票を貰い、区役所に持っていった。そして提出後すぐに入院の準備をし、入院した。今思うとこの手続きを難なく出来たのも担当医と会社の配慮があってこそなので、とても感謝している。

もしも指定難病と診断され、医療費控除の申請を行って無い人は今すぐ申請を行いましょう。申請日からしか医療費の控除は効きません。
医療費控除に関する記事はこちらです。
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医療費助成制度の手続きまとめ

人生初めての入院生活のスタート

待ち受けていた絶食生活

入院と同時に治療の為の絶食が始まった。腸を完全に休ませ、まずはどこまで炎症の度合いが下がるかチェックする為だ。2週間ずっと点滴された状態が続き、体重が5キロも低下。でも炎症の数値は高いままだった。


ふぉっくす
絶食2週間って想像つかないね…。
そにっく
想像以上にきつかったよ…。お腹と背中が本当にくっつくかと思った…。

このまま腸を安静にしていても炎症は治らず、潰瘍も治らないという担当医の判断と自分の意思で次の治療に取り組む事にした。それは今も継続して使用しているレミケードだ。副作用など心配な部分はあったが、無事にレミケードの投与を終えると炎症の数値は正常値まで一気に下がった。嬉しさと同時に自分の体に入っている薬の劇薬ぶりに恐怖も感じた。

今度は炎症の数値が下がった為、一度大腸内視鏡検査で腸を診てみようという事になった。検査結果はというと、無事に潰瘍も綺麗になくなっているようだった。ただ少しだけ狭窄している箇所が見つかり、完全に安心するまでには至らない。しばらくして小腸や直腸などの消化管も検査してもらい、二度目のレミケードを投与し1週間経過したところで退院が決まった。

レミケードとは?

各種疾患の免疫異常の原因とされているTNFα(ティー・エヌ・エフ・アルファ)の働きを抑えることにより、炎症をしずめ、症状を改善します。
通常、関節リウマチ、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎、乾癬、強直性脊椎炎、腸管型・神経型・血管型ベーチェット病、川崎病の急性期、クローン病、潰瘍性大腸炎に用いられます。

引用元:くすりのしおり(http://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=30980

退院の2週間前から流動食が始まり、徐々に形がある食事に変わっていき、退院の3日前にもなるとほぼ通常の食事と同じものを食べられるまでになれた。この絶食生活から始まった入院生活を通して今までの自分がいかにありがたい状態だったのかを感じた。普通に食事や運動や睡眠ができることが当たり前なことではないと。特に食事についてはその思いを強く実感した。もう絶対に入院したくないと決め、退院をしたことを今でも思い出す。

もう入院しないと心に誓い、退院することができましたが、その思いとは裏腹に再び病院へ行くことになります…。いったい何が起きたのか?その真相は次回の【第五話】にてご紹介します。【第五話】は2回目の入院や仕事の退職編です。退職に至るまでの考えや感情を書いていますので、次回もぜひ最後までご覧ください。
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